アニメ「TEXHNOLYZE」の魅力を紹介【おすすめ・感想レビュー】

基本情報

監督:浜崎博嗣
音楽:浦田恵司 溝口肇
制作:マッドハウス
開始:2003年4月16日
分類:ダークSF

キャスト
櫟士:羽賀聖
蘭:伊藤静
大西京呉:土田大
ドク:二木静美
吉井一穂井之上隆志
シンジ:北出真也
古波蔵文憲:大塚芳忠
遠山治彦:星光明

押さえておきたいポイント

オルガノ
大西というキャラが率いるルクスの自治を任されている組織ですが、決して一枚岩ではありません。

救済連合
サングラスが目印の男を指導者とした労働階級集団で、オルガノから仕事をもらう一方で対立もしています。

ラカン
シンジというキャラがリーダーの若者集団で、個人の自由を尊重しています。

クラース
謎が多い流9洲の特権階級で、オルガノ統治権を与えています。

ガベ
物見と呼ばれる予言者の言葉に従っている村落で、キツネの面をしたランという少女が物見です。

吉井
ハナシタに髭を生やした男。ルクスの外からやってきたと思われ、何やら探っています。

テクノライズ
神経系に直結したインターフェースにより管理されている義肢のことで、テクノライズされた人間はテクノライズドと呼ばれます。

あらすじ

行き場のなくなった者たちが流れ着く街、流9洲(るくす)。

19歳の元賭けボクサー櫟士(いちせ)』は、流9洲最大の勢力であるオルガノと対立したことで、右腕と左脚を切り落とされてしまう。
街を彷徨い瀕死状態となった櫟士は、科学者『ドク』に拾われテクノライズされる。

溶け込む楽器音
ギターやトランペット、バイオリンなど様々な楽器が使われていますが、作品を盛り上げるのではなくて場面の雰囲気作りに使われています。
それに加え合奏ではなく、一つの楽器を使った主張してこない『映像に溶け込むような音楽』が使われていて、縁の下の力持ちという言葉に相応しいです。

環境音
街のざわつきや風の音、部屋の雑音がしっかりあって作品に没入させる力を持っています。
また『そこに空気があり人々や機械が動いてる、街や人々がちゃんと生きてる』と感じられるため、作品世界とキャラクターに実在感が増しています。

響く音
金属が響く音・ハウリングしたような高音・全身に響くような重低音・合唱、などの響く音が多用されていて『不気味さ』を醸し出しています。

強さのもろさ

ボクサーとして格闘していた櫟士が、右腕と左脚を切断されることによって歩いたり階段を降りることさえまともに出来なくなってしまいます。
体得した強さをあっという間に奪われてしまう姿を見ると、身体的な強さがいかにギリギリの状態で保たれているのかを感じさせます。

櫟士の心情

櫟士は非常に口数が少なく、それゆえ彼の心情を考えさせられます。

右腕と左足を切断された櫟士は、誰かに助けを求めることもなく瀕死状態になりますが、これは死ぬ覚悟ができていて何なら『やっと死ねる』くらいに思っていたんじゃないかと思います。
それを感じさせるのが、ドクに助けられた後にテクノライズされた腕を壊そうとするシーンです。
『せっかく楽になれるところだったのにこんなものつけやがって』という怒りがあったのではないでしょうか。

そんな櫟士の変化が感じられるのが、スープを与えられるシーンです。
テクノライズされる前、座る櫟士の横に街の女性がスープを置いてあげるのですが、一口も口にせず櫟士はその場を去ってしまいます。
一方、テクノライズされた後、助けた男から出されたスープはものすごい勢いで口にします。
これが櫟士が生きようとシフトしたことを示してると思います。

キャラの表情・演技

とても印象的なのが、表情です。
笑ったり驚いたりしたときの表情が妙にリアルで気持ち悪くて最高。

演技で素晴らしかったのが主人公を演じる羽賀聖さん、普段の大人しさと声を荒げたときのギャップがスゴイし、彼の叫びには魂を感じます。
また、外からやってきた吉井を演じる『井之上隆志(いのうえ たかし)』さん。一見人良さそうなんだけど殻をかぶった内側が見えない怪しさが犇々と伝わってきます。

感じたこと

舞台となる流9洲は地下にあり、これをストレートにとらえると『地獄』とみることができます。
また『流9洲がこの世で、地上が天国』という見方も出来ます。
実際、終盤で地上が描かれるのですが、そこは死んだような世界です。
僕が感じたのは、流9洲は地獄とこの世の両方を表していて、つまり『この世こそが地獄』である、でもそんな地獄だからこそ、幸福や生を感じることができるということです。

最後に

推しキャラ
櫟士(いちせ)

本作の魅力的な要素
設定 雰囲気 物語 キャラクター
表情 台詞 音楽 環境音