アニメ映画「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」の魅力を紹介【おすすめ・感想レビュー】

基本情報

監督:押井守
脚本:伊藤ちひろ
原作:森博嗣
音楽:川井憲次
制作:Production I.G
   ポリゴン・ピクチュアズ
公開:2008年8月2日
分類:ヒューマンドラマ

キャスト
草薙水素菊地凛子
函南優一:加瀬亮
土岐野尚史:谷原章介
笹倉永久:榊原良子
三ツ矢碧:栗山千明
草薙瑞季山口愛

キルドレ』について

思春期を過ぎてから成長が止まり永遠に生き続ける存在。
『戦争請負会社』という組織によって行われる戦争の、パイロットになる者が多い。

あらすじ

函南優一(かんなみ ゆうひち)』は、パイロットとして配属されたロストック社で、仲間となるパイロットたち、そして指揮官の草薙水素(くさなぎ すいと)』と出会う。
彼らは地上での穏やかな生活と上空での戦争を繰り返す日々を送っていた。

地上と上空

地上のシーンは2Dで描かれているのに対して『上空のシーンは3D』で描かれています。
印象的なのが、上空のシーンでの『海』です。
3Dで描かれた『日本海のような青黒い海』が、物凄い恐怖を感じさせ、上空で行われる戦争の恐怖と重なります。

地上と上空のシーンではっきり違うことがもう一つあり、それが『音』です。
地上では音楽が流れていないことが多いですし、流れていても『とても落ち着いた音楽』です。
一方上空では、激しいとまでは言いませんが『壮大な音楽』が流れます。
また、音量は明らかに上空の方が大きくなっています。

これらの違いよって、繋がっているけど『まるで別世界のような地上と上空』が表現されています。

キャラクター

草薙水素
一見落ち着いているように見えますが、奥底には『怒り』や『悲しみ』といった強い感情がたまっているように見えます。
声を担当する菊地さんが素晴らしくて、怒りの声を上げるシーンがあるのですが、声が若干裏返っていて、これが『感情を表に出すということになれていなさそう』な水素のキャラがよく出ていると思うんですよね。

函南優一
常に『?』を浮かべたような顔をしていて、感情を読みにくいです。

土岐野尚史
陽気なキャラですが、他のキャラが皆物静かなせいか空元気に見え『寂しさ』や『空虚さ』を感じさせます。

表情

部屋を出る土岐野
函南と土岐野が水素に戦果報告をするシーンで、土岐野は先に部屋を出ていきます。
その際に、部屋の中を見ながらドアを閉める土岐野の『何とも奇妙な笑顔』がたまりません。

泣きすがる水素
「今度はあなたが私を殺してよ」と言い自分自身に銃を向ける水素を、函南が抱きしめます。
すると、段々水素の体の力が抜けていき、表情も緩んでいきます。
そして最後には、顔をゆがめて泣き崩れ、水素も函南を抱きしめるんです。
この時の水素の表情が変化していく過程が素晴らしいですし、何より『女性キャラにこんな顔させちゃっていいの?』と言いたくなるくらいの表情です。
でも凄くリアルなのが、押井守作品らしくて好きなんですよね。

戦争する理由

本作の世界ではなぜ『戦争ゲーム』が行われているのでしょうか。
水素のこんな台詞があります。「本当に死んでいく人間がいて、それが報道されて、その悲惨さを見せつけなければ、平和を維持していけない。平和の意味さえ認識できなくなる」
『死』を感じることで初めて『生』を感じられるように、本作の世界では『平和』を感じるために『戦争』を求めていると。

そして、戦争をするのはキルドレ
彼らには寿命がないから『生』を感じることが難しいため、『死』という危機をすぐ傍にする戦争ゲームをキルドレ自身が求めている。
つまり、社会とキルドレの需要と供給が上手く合致するわけです。

貧富の格差が生まれやすい『資本主義社会』が根付いていったのも、格差を求める人々が多くいたからだと思います。

最後に

主人公を含め『癖』があるキャラがいるので、注目してみてください。

推しキャラ
草薙水素(くさなぎ すいと)

本作の魅力的な要素
設定 雰囲気 キャラクター
キャラデザ 表情 台詞 効果音