【スナッチャーズ・フィーバー】不気味な映画が見たい人におすすめ【洋画/ホラー/感想】

はじめに

この記事では、映画『スナッチャーズ・フィーバー 喰われた町』を紹介しています。

あらすじ

大学生四人は、課題制作のために車で取材先へ向かうが、不気味な人間たちに遭遇する。

ポイント

映像

本作は映像がホームビデオのような質感で、よく動きます。
映画的な映像だと非現実感が増しますが、ホームビデオ的な映像だと現実感が増すため、そこで起きていることがより身近に感じられ、恐怖が増しています。

フィクションではなく実際の出来事なのではないかという気がしてくるので、見てはいけないものを見ている感覚が他の恐怖映画よりも強いです。

不気味という恐怖

前を向いて立ったまま動かない人。
こう書いても、それが怖いの?と思うかもしれません。
でも、凄く怖いんです。

ポイントの一つは、棒立ち、という点です。
人は立つときにどちらかの脚に体重をかけることがほとんどだと思います。
なので、トレーニングしているわけでも畏まった場というわけでもないのに棒立ちになっていることが、不気味に感じるんです。

もう一つのポイントが、視線の先に何もない、点です。
何もないというのは、これといって視線を送る対象物がないという意味です。
例えば、視線の先で路上ライブをやっている、とかであればそれを見ているんだろうなと思えますよね。
しかしそういうものがないと、じっと前を見ている理由が分からないので、不気味に映ります。

激しい

不気味な人たちには、動作が激しい、という共通点があります。
物凄いスピードで移動したり顔を動かしたりするので、ただ怖いだけじゃなくてビックリします。

また、激しいという点では笑顔に関してもです。
実はというべきか、笑顔は恐怖アイテムとしてよく使われます。
笑っている理由が分からないと怖いし、それが激しい笑顔であればあるほど怖いです。

どっちつかず

自然な人も存在している

もし多くの人が不自然であれば、「何か大変なことが起きている」と確信できますよね。
しかし本作は、不自然に感じない人の方が多いので、たまたま運悪く不気味な人に遭遇するだけ、という可能性を捨て切れません。

「何かおかしい。考えすぎなだけかな。でもやっぱりおかしい。いやそんなことあるわけないか」
そんなどっちつかずな状況で、もし自分が大学生たちの立場だったらパニックになると思うし、大変だと確信できる方がまだ気が楽だと思います。
ハッキリしないのって結構つらいですからね。

ただの人間にも見える

不気味な人たちは、不自然ではあるものの姿かたちは人間です。
なので、人間ではあるのか、そもそも人間ではないのかがよく分かりません。

また、不気味な人たちに明確な危害を加えられるわけではないので、危険な存在なのかどうかも分かりません。

何よりも怖い、正体不明の存在です。

テンションの変化

本作は、基本的には落ち着いた映画です。
しかし何かが起きると、主張の強い音楽が流れ始め、カットが素早く切り替わり、カメラが激しく動きます。

お化け屋敷や肝試しは、何か起きるまではみんな静かだけど、何か起きた途端に騒いで走り出しますよね。
あの切り替えが音響とカメラワークで再現されていて、まるで自分もそこにいるような気分にさせられます。

ストーリーに関して

残り三分の一くらいまで映画が進むと、漠然とした恐怖が明確な恐怖に変わり、生き残りの闘いになります。